警察官アルは、高校生のクラスにスライドを見せる。目の大きな18歳の女の子。場所はバンクーバーのダウンタウンのバー。「この娘、薬物中毒に見える?」「そんな風には見えない」「それでは、この娘の6カ月後の姿だ」・・・
カナダ/2000年/30分28秒
警察官アルは、高校生のクラスにスライドを見せる。目の大きな18歳の女の子。場所はバンクーバーのダウンタウンのバー。「この娘、薬物中毒に見える?」「そんな風には見えない」「それでは、この娘の6カ月後の姿だ」スライドに映った娘シャノンの顔にはあざができ、顔中がただれている。「この娘は今ではすっかり中毒症状になってしまっている」。生徒たちは「ショックだ、信じられない」と口々に叫ぶ。
アルは仲間の警官たちと、若者の薬物中毒を防止するための教材を作ろうとバンクーバーのダウンタウン・イーストサイドで、そこに集まる薬物中毒者に密着し、ビデオに撮りつづけた。
このユニークな「オッド分隊」という名の警官のグループは非営利な活動を続け、その結果、巡回区域の麻薬常習者との間に特別のつながりが生まれるようになっていった。「ドラッグの恐怖」はその感動的で心温まるドキュメンタリーである。
この映像作品の中では、麻薬常習者が自らオープンに、自分のことや、どのようにして路上生活者になっていったか等を語り、自分の姿をさらすことで、そのような悪夢を味わって欲しくないと若者たちに訴えている。
監督:モイラ・シンプソン